けむり「77days」アルバムレビュー


けむり(kemuri) なんともふわふわしたイメージを抱く。形というものがなくて、風に動きを左右されるなんとも自分がないやつ。白いだけで何の主張も持たない。実際に生命をもたない気体だから、そんなことは、当たり前ちゃあ、当たり前。

 でも、なぜかこの日本にそのような人々の印象とまったく反対の確固たる主張を持った「けむり」が存在する。ただし、それは生命を持ち合わせた7人の人間で構成されている、とあるバンドに対して使われているもうひとつの「けむり」なのだが…。

 それが、『KEMURI』。スカ・パンクというジャンルに属するバンドである。このバンド、日本でライブなどを精力的にこなしているのだが、いわゆる逆輸入バンド。現在('02)までにライブアルバムを除く、通算4枚のアルバムをリリースしているのだが、今回はこ2ndアルバム『77days』を紹介させてもらおうと思う。

 この2ndアルバムをサラっと聴いてもらってもわかるのだが、ホーン隊の音に「力」がある。決して録音の状態なんかじゃないと思う。「力」というよりは「魂」がこもっている音と言ったほうが正解かもしれない。それはまさに、言葉を持たない「魂」を込めた詞を奏でるヴォーカルの如くだ。

 じゃあ、ヴォーカルであるフミオ氏はどんな主張=「魂」を込め歌い上げ、ホーン隊を含むそれ以外の6人はその「魂」をどのように包み込み、もしくは混ぜ合わせ、僕らにそのハ−モニーをこのアルバムにて主張し、噴出しているかというと、答えはいたって簡単。「元気に、前向きに生きていこうよ」という「力」=「魂」を僕らに向けて噴出している、というよりは聴く人1人1人に発射してくれているのアルバムなのだ。

 そんな気持ちを単刀直入に仕上げた曲がこのアルバムの2曲目『PMA』に収録されている。しかし自身は、このアルバム全部がKEMURIが僕らに向けて発射している現代版応援歌であると思える。それは恋に対してや、生き方についてなどのテーマを、聴く人それぞれで色んな、しかも前向きに受け取る事ができ、行動に移すこともできる応援歌として仕上がっているからだという自負があるからである。このように自負できるのもKEMURIの影響であろうか…。

 たとえ歌っている言葉が英語という言語でも大丈夫。先ほど述べた様に、他の6人が音で僕らを突き動かしてくれであろうから。そして聴き終わった後には、前向きなあなたが存在する事になるであろう。

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