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Remastered CD+DVD Deluxe Edition [Geffen].
　『Slide It In』 のCD＋DVD、デラックス・エディション。Barcode: 602527090580。Geffen Records 製のアメリカ盤である。DVD は NTSC で Region:0 (All)。CDはリマスター。EMI 製のイギリス盤と、音源・映像は完全に同じ。

　デザインも基本的には同じもので、歌詞付きのライナー・ノーツも同じだが、装丁は少し異なっている。当アメリカ盤は、4ツ折りペーパーが、透明ケースに収まっている。

　（イギリス盤は3ツ折りで、ビニール・コーティングされている代わりに透明ケースは無し）

　英オリジナルと、米リミックスの2種類あった事で知られる当作品。今回は両方のミックスを収録。更に、45回転レコードB面だった「Need Your Love So Bad」と、Starkers In Tokyoから「Love Ain't No Stranger」を追加収録する。

本当の頂点と本来のUK盤
USバージョンはJ.サイクスがソロまで弾いているのだが、UK盤であるオリジナルを最初に聴いて感動したリアルタイム日本人リスナーにとってはどう聴いてもUK盤のほうが耳に馴染んでいるし、そもそもホワイトスネイクというグループはD.カバーデイルの『歌モノ』ロックバンドであって、当時の本人がインタビューで話していたようにバックにスーパーギタリストを必要としてはいなかったのは明白である。なのにJ.サイクスというG.ムーア張りの超テクギタリストを得たことで本来のホワイトスネイクとはまったく違った印象の1984年の大ヒットアルバム『サーペンス・アルバス』をリリースしてようやくカバーデイルの夢であったアメリカ制覇を果たしたのだ。一方でこの名作『スライド?』をUSバージョンとうたってはリミックスしてしまい、結果的には残念にも中途半端な、いわゆるサーペンスの序章的US盤が出来上がった。リアルタイムではないリスナーがUS盤を好む傾向にあるのはブリティッシュ・ブルースロックを奏でていたホワイトスネイクを知らないからに過ぎない。最初期は別として『ラブハンター』から『セインツ・アンド・シナーズ』までのいずれも捨てきれないカバーデイルの魅力満載作品群を聴き込んだ者だけが本作UK盤をUS盤の隣りに決して置かないという特権を握っているとすら思う。どう聴いてもUK盤の曲順（本作ではUS盤も曲順をUK盤にあわせて並べかえてはいるが）やギターソロ、C.パウエルのドラミング、曲調すべてにおいてUSバージョンをはるかに凌駕している。両バージョンを比較するのにはこのデラックスエディションがもってこいであり、あらためてUK盤の魅力を再認識させていただいた次第だ。

これは買いでしょう。
ついにUK盤のリマスターが出ました。長く待っていた甲斐がありました。曲順も並べ変えたりしてあって。どうしてもUS盤の順序が馴染めなかったので非常に嬉しいです。

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