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アメリカン・テイストな新生、大人のディープ・パープルの傑作！
ブラックモア信者に不評だからといって、作品自体のレベルが低いわけでは決してない。要はじっくりと聴かれていなかっただけだ。そういう意味では、音楽評論家を含むメディアの責任は重い。振り返ってみれば、パープルというバンドに、一貫した音楽性やフォーマットがあったわけではない。そのときの参加メンバーの趣向や力量によって、１枚１枚の作品は大きく作風を変えてきたはずだ。この作品もそうした流れで、作られた１枚にすぎない。本作の大きな特徴は、一般には、リード・ギタリストの交代と語られることが多いが、そのような単純なものではなく、重要なのは、バンドの主軸が、ブラックモア＝ロードから、ヒューズ＝ボーリンに移動したことだろう。ボーリンの参加が、グレン・ヒューズのソウル・フィーリングに火をつけた。その成果物が、このやや大味で、露骨にファンキーかつアーシーな、アメリカン・ロック・テイストだ。全編を貫く、この雰囲気や味わいになじめるか否かが、このアルバムを楽しめる絶対条件だろう。ところで、アルバム・ジャケは、なみなみと注がれた、ワインの中に、メンバーの顔が映っている。このジャケは意味深である。この作品は単なる一過性のものではなく、自分達の「大人のロック」を存分に味わって欲しい、というメンバーからのメッセージであると、私は解釈している。それにしても、凄いメンバーによって録音された、アルバムだとつくづく思う。


書を捨てよ、己の耳を信じよ
リリース当時から数年間に渡って、このアルバムは駄作と各音楽誌は伝えていました。
ファンの方々もまた、似たような評価でした。
音楽誌によくある、「ロック名盤１００選」みたいな企画には絶対入っていませんでした。
子供だった私は、それを鵜呑みにしてこのアルバムに近づきませんでした。
子供の少ないお小遣いで買うＬＰには枚数に限りがあり、極自然に購入候補にも
入りませんでした。レンタルレコードも当時はありませんでしたから。

そして、このアルバムを実際に耳にしたのは３０才を過ぎてからでした。

なんと人生を無駄にしていた事か！

確かに「DEEP PURPLE」としては「？」の付くアルバムでしょう。
しかし、ここには上質なへヴィでファンキーでソウルフルなロックがあります。
当時「駄作」と評したライターさんとファンの方を怨みます。


バンド名を変えて出すべきだった。
三十年来のブラックモア信者ですが、アルバムの評価という点ではリッチーが抜けた直後の
この作品がパープルの最高傑作だと断言します。リリースされた当時は｢ファンの期待を裏切った最低の作品｣という評価が主流でしたが、聴けば聴くほどこの作品に対する私の評価は高くなる一方です。後にリーダーのジョンロードに｢バンド名を変えてこの作品を出すべきだった。｣と言わしめたほど完成度が高い作品なのです。事実、パープルと知らずに初めてこの作品を耳にすると、大概のロックファン（友人たち）は｢スゲーカッコイー！なんてバンドなの？｣と必ず感激し、けしてパープルだとは誰も思わないようです。バンド名を変えて・・・というジョンロードの話は極めて正しいと思います。グレンヒューズ、トミーボーリンそれにデイヴィッドカヴァーデルの若き天才たちをイアンペイスとジョンロードがしっかりサポートしてます。

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