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濁ったブラックコーヒー
もともとプログレヘヴィメタルとして、期待の星とされていた彼等だが、
ここまで落ちたかという感じがある。
やはりクリス・デガーモの脱退は大きかった．．．．
ケリー・グレイプロディース＆彼等の選んだ進化による
新しいクイーンズライチ。
前作よりはマシになったものの、構築美とサウンドの拡張においてのみ
進化されていても、核となる曲のメロディーが「ラフ路線」」では
話にならない。
メタリカのラフよりも粗く、濁ったブラックコーヒーという感じ。
その中でもバラードのトラック4 When The Rain Comes...と
エンパイアをループっぽくラフにした8 Brakdownは光っている。
スコットのタイトなドラミングの進化は遂げているので、
★4とする。

今回はグランジ？
　いつもクイーンズライチらしい親しみやすいながら
独自の曲作りをしてきたこのバンドだが、今回は前作
のグランジっぽい粗さがより強くなり、荒涼とした
サウンドに仕上がっている。
　前作の時点でもそうだったが、音楽へのアプローチの
仕方がもはや最初の時点とは別物であり、またしてもファン
を戸惑わせることは間違いないだろう。
　ただし、いままでのように、ピンからキリまでポップに仕上がって
いる曲はひとつもない。メロディラインはさらに低くなり、盛り上げる
ところだけは盛り上げるという、メリハリが強調されているように思う。
　ひとつひとつの曲のイントロだけを聞いても、おそらくほとんど
の人はパッとしないと思う。だが、このアルバムの曲はひとつひとつ
の曲最後まで聴いて、そのドラマティックに盛りあがるところで
はじめて「なぜ出だしが地味なのか」という問いにこたえられる
ようになるだろう。
　グランジがスキなひとは何回でもきけるとおもうが、ＨＭ・ＨＲ
がスキなひとは（最近のデフ・レパードがスキなひとはきけると思うけど）
ちょっとむずかしいんじゃないか、と思う。

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