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帰ってきたブラックサバス
レビューを始めるまえに私のスタンスを明示しておこう。私はオリジナル派、すなわちオジー時代のサバスの熱狂的信者である。言うまでもないことだが、サバス名義のアルバムはすべて所有している。そのうえでのオジー派なのだ。話をライブアルバムに移そう。このアルバムは、再結成オリジナルサバスの地元バーミンガムでのライブを収録したものである。オープニングナンバーは70年代と同じくウォーピッグス。かつてと違うのは会場全体で大合唱になることだ。私の知るかぎりこの現象は再結成サバスのみ。みんな待ち焦がれていたんだねぇー。(俺も歌いてぇー!)選曲はベストといえる内容だが、ネバーセイダイ収録曲がないのがおしまれる。また、新曲はいらないから他会場ではプレイされたアフターフォーエバーをいれてほしかった。とはいうもののライブ部分はとにかく最高! たくさんのメタルバンドが、影響を受けたバンドの筆頭にパープルでもZEPでもなくブラックサバスを挙げるのはなぜか、あなた自身の耳で確認していただきたい。

やはりこのメンバーではないと！
90年代の半ば、オジー・オズボーンの来日公演のオープニングがいきなり「ウォー・ピッグス」にかわり少々驚いた憶えがある。それ以前にも「パラノイド」「アイアンマン」はオープニング、アンコール等で演奏されていたがさすがにこれは意外であった。それがあたかも暗示であったかのように２０年ぶりにブラックサバス（オリジナル）はイベント的に再結成され、その後なんと本気でツアーまで行ってしまった。そのイベントではない方の模様を収録したのが本作。定番曲に加え「Into the void」等このメンバーではないととてもできないパフォーマンスが目白押し。印象的なイントロ、リフはやはりアイオミから、バンドを特徴づける「空気」はバトラーから、ヘヴィロックとしてのグルーヴはビルから、そしてアイデンティティはオジーから。このメンバーではないと、やはりサバスの音は出てこないことが再認識させられた。
「Snow Blind」は特にこのメンバーではないと再現できない泣かせる名曲。

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