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アリーナロック
ブライアンハウというボーカリストの加入によって変革された部分はかなり大きい。ポールロジャース不在の穴はあまりにも大きいと言わざるを得ない。どなたかが指摘していたが『完全にアリーナロックになっている』＝つまり、個性はつぶして売り上げ優先で、売れ線方程式になるべくはめこむような製作姿勢に変化している。バンドで言えば＝バッドイングリッシュ、フォーリナー、ジャーニー、ブライアンアダムス、ラバーボーイ、ＬＡポップメタルの手法を巧妙に導入。ティーンエイジャーがユーザーターゲットになっているというのは明白である。
楽曲管理的には『パワーバラード』で攻めている。これがアリーナロックの切り札＝必殺技＝である。ハート、ブライアンアダムスが得意だった。このアルバムにも!よくできたパワーバラード攻撃がなされている。
でだ、このアルバムのチョイスの決め手はその『パワーバラードを予定調和として拒否するのかしないのか』次第で決定される。スリックなプロダクション＝（つるつるな滑らかに角を落とすプロダクション）なので、これはずばり＝ＡＯＲポップメタルなのだ。バッドカンパニーがクリエイティブな変革＆進歩を遂げたわけではまったくない。


なかなかどうして
このバンドにはどうしてもポール・ロジャースという大きな影が付きまといます。デビュー当初は確かにあの独特な粘っこいボーカルと、いかにもブリティッシュな楽曲が相まってファンを熱狂させたかも知れません。
そしてポールとは全く声質の違うブライアン・ハウを迎えた新生バッド・カンパニーに関しては、かなりシビアな評価をする人が多いようです。自分はこの新生バドカンについては肯定的で、ボーカルも楽曲もアメリカン・ロックそのものになってしまいまいしたが、これはこれでとても良い感じだと思っています。この作品もキャッチーでメロディアスな楽曲が多く、ブライアン・ハウもハイ・トーンでのびのびと唄っています。買って損はしない作品ですよ。

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