OZAKI・18 〜THE FIRST APPEARANCE IN TOKYO AT SHINJUKU RUIDO ON MARCH 15TH IN 1984〜 / 尾崎豊

■ビデオ収録曲
1.街の風景
2.はじまりさえ歌えない
3.BOW!
4.傷つけた人々へ
5.僕が僕であるために
6.I LOVE YOU
7.OH MY LITTLE GIRL
8.ハイスクールRock'n' Roll
9.十七歳の地図
10.愛の消えた街
11.15の夜
12.シェリー
13.ダンスホール

■発売元・Sony Records　
■1996年発売　
■収録時間91分　
■定価5,500円　
■種別・ライブビデオ　

◆「OZAKI・18 / 尾崎豊」解説 〜

　おお〜っ、こんな貴重な映像が残っていたなんて・・・・・ソニーさん、もったいぶって1996年なんかに出さずにもっと早く出してくださいよ〜(笑)　尾崎ファンにはよだれが出るようなあの伝説の新宿ルイード・デビューライブの映像なんですからね〜。それにしても尾崎、まだ18才ということでウイウイしいですね(笑)
　あらためて紹介するとこのビデオは、1984年3月15日に新宿ルイードで行われた尾崎豊の記念すべき初ライブを収めたものなんです。殺到した観客とマスコミで場内は満杯にふくれあがり、入りきれなかった聴衆が悔しがり、入場できないマスコミが怒り出すという前代未聞のデビューライブとなりました。1983年12月1日にデビューアルバム「十七歳の地図」をリリースしたばかりの新人アーティストですが、一部ではもうすでに熱狂的なファンがいたようですね。
　なんせルイードの客席はキャパシティ300人のところ、当日は倍近い観客で埋め尽くされ、それでも入りきれなかった大勢のファンのため特別に、会場外にモニターが設置されていたのだった!!　ちょっと普通じゃ考えられませんよね。以後若者のカリスマとして絶大なる支持を得る片鱗が、すでにこの時点で現れていたのです。

　ではここで恒例の(笑)裏話をしますね。実はこの尾崎豊デビューライブですが、正確には初ライブではないんです。3月15日新宿ルイードライブの前にシークレットではあるが、尾崎はステージに立って歌っているんです。84年2月12日千葉のライブハウス「マザース」、同じく同年2月14日には藤沢市の「BOW」で、アマチュアバンドの前座としてライブを行っていた記録がありますね。でもこれはあくまでも「無名の青年」として登場したステージなので、真のデビューライブではないんですよね。これは幻のライブといったところかな(笑)　当時この2ステージを偶然見た人は、凄く貴重な体験だと思いますよ。まぁファンや各プレスが来る重要なデビューライブが、いきなり初ライブ本番というわけにはいかないでしょう。コケたらたいへんなことになりますからね(笑)　だから千葉と藤沢の幻のステージは、デビューライブ本番前の肩慣らし、ウォーミングアップには絶対必要だったわけです。ちなみにこの幻の2ステージでは「僕が僕であるために」「傷つけた人々へ」「はじまりさえ歌えない」「15の夜」「愛の消えた街」「十七歳の地図」を歌ったそうですよ。この映像がもし残っているのなら、ぜひソニーさんに出してもらいたいですね。もう尾崎の死後何年も経っているのに毎年毎年新しい尾崎アイテムがリリースされていることを考えると、今後もしかしたらもしかするかもね。

　さて、このビデオ「OZAKI・18」ですが、尾崎のファーストとセカンドアルバムに収録されている初期の名曲の数々が入っています。このライブ、尾崎18歳という若さだから彼の歌が全て等身大の凄くリアルなものとして聴くことができますね。だから「十七歳の地図」なんかホント、キマすよ〜。胸が震えます。そしてもちろん尾崎名物の「語り」も曲間に入っていますから、興奮度がバーストしてしまいます(笑)　それからこのビデオの最大の見所はやはり、ライブ本編終了後アンコールでステージに出て行くまでの楽屋裏での尾崎の映像ですね。初ワンマンライブで緊張したのでしょう、あの脱力感と満足感が混ぜ合わさったような表情は見るだけの価値はあります。オレも初ライブ後はあんな感じになったんだよな〜。まぁとにかくこれだけ見所があれば、尾崎ファンだけじゃなくとも満足のいくビデオ作品となっているのではないでしょうか。