カーネギーホール コンサート With ミシェル・ルグラン July 12, 1996 〜30th Anniversary / 森山良子

■ビデオ収録曲
1.Opening
　リラのワルツ
　この広い野原いっぱい
　風のささやき
　恋人
　おもいでの夏
　歌ってよ夕陽の歌を
　Watch What Happens
　I Will Wait For You
2.How Do You Keep The Music Playing
3.セ・フィニ
4.Oui, Je t'aime
5.禁じられた恋
6.聖者の行進
7.My Blue Heaven
8.I Still Smile(When I Whisper Your Name)
9.この広い野原いっぱい
10.Eternally
11.風のささやき
12.シェルブールの雨傘

■発売元・POLYDOR K.K., JAPAN
■1996年発売
■収録時間67分
■定価6,500円
■種別・ライブビデオ+CDも付いてます!!

◆「カーネギーホール コンサート With ミシェル・ルグラン July 12, 1996 〜30th Anniversary / 森山良子」解説 〜

●ビデオインナーより〜
　67年のデビュー以来、常に第一線で活躍してきた森山良子が、このたびデビュー30周年を迎えました。本作にはそれを記念して開かれたスペシャル・コンサート初日の模様が収録されています。場所はニューヨークのカーネギー・ホール、そして演奏を務めるのは映画音楽界の巨匠ミシェル・ルグラン率いるグランド・オーケストラ。40数名に及ぶオーケストラ・メンバーはこのコンサートの為に彼自らが選んだ一流揃い。生半可な歌手では演奏の迫力にヴォーカルが霞んでしまい兼ねない素晴らしい演奏陣です。しかし御覧になればお判りの通り、彼女のヴォーカルはまるで水を得た魚の様にいきいきと、どこまでも伸びやかな広がりを見せ、演奏後には全観客による盛大なスタンディング・オベイションを引き起こす好結果をもたらしました。自然体でありながらいつにない輝きのその理由は、これが彼女の記念公演であると同時に、もう一つ別の意味合いを持つ特別なステージであった事に起因します。それは本公演のもう一人の主役、ミシェル・ルグランとの出会いがもたらした成功、と言えるでしょう。何故なら彼女が長年最も共演したいと願ってきたミュージシャン・・・それこそが彼、ミッシェル・ルグランその人だったからです。ミシェル・ルグランといえばあまりに有名な数々の映画・・・「シェルブールの雨傘」「おもいでの夏」等の作曲家として知られていますが、そうした彼の作品は映画本編を離れても聴き継がれる、いわゆるスタンダード・ナンバーとなっています。これらの作品は時代を経てもなんら色褪せる事のない輝きと、世代を越えて愛される親しみやすいメロディを持っているのが特徴です。その点に於いては森山良子のデビュー曲である「この広い野原いっぱい」も今やわが国のスタンダード・ソングと呼ぶのにふさわしい傑作と言っても差し支えないでしょう。その証が彼女を知らない小さな子供でさえ口ずさむ事の出来るそのメロディ。そこには親から子へと聴き継がれ、また歌い継がれている現実があります。そして忘れてはならないのが、この曲の作者が他ならぬ彼女自身だという事です。日頃ヴォーカリストとしての表現活動に重点を置いている彼女にしてみれば、作曲家として語られる事は本意ではないかも知れません。しかし彼女の自作曲に魅力的な作品が多く見られる事からもその才能が決して二次的なものでないのは歴然としています。ここにも収録された和製シャンソンの名曲「C'est Fini」等その好例といえるのではないでしょうか。日本の代表的ヴォーカリストを引き合いに出せば、越路吹雪に「愛の賛歌」、江利チエミに「テネシーワルツ」があったように、森山良子には「C'est Fini」がある、という訳です。しかも先の2曲が外国曲のカヴァーであるのに対し、彼女の場合は自作曲というのですからこれはもう見事という他にありません。今後も彼女の生涯を通じて歌い継がれるであろう代表作の一つです。