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テレビシリーズ燃えよ剣ファンには必須
テレビシリーズ「燃えよ剣」は数ある新選組作品の中でも傑作であると思う。原作の味を損なわず、それでいて人物一人一人の個性、生き様がひしひしと伝わって来る。このCDはそんな作品の、様々な場面のバックで繰り返し使われ、視聴者の感動を呼び起こした音楽集である。元々の作品に数多くの忘れられない名場面があり、その場面と音楽が一体となって記憶に残っている方も多いだろう。このCD はそんな場面を、その時の感動とともに鮮明に思い出させてくれる。いわば、頭の中で追憶のテープが回り始める。ビデオと違って、聞く者に自由に場面を回想させてくれる。文句なく、おすすめである。

呼び覚まされる感動、いうなら交響詩
テレビ史上不朽の名作『燃えよ剣』。男はその生き方について、何に美しさを見出すのか。時代がどう変わろうが、歴史がどう動こうが、士道を貫き、信義に生きる。司馬遼太郎は、土方歳三という一人の男の典型を描く事によって、変化の中にあっても変わらぬ己が信念に従って生きる、男の美学を追及した。一方、結束信二は、地を這うように庶民の暮らしを活写し、市井の生活者の喜びや悲しみを掬い取っていく。激動の時代を懸命に生きる者に、共感をこめて寄り添う。放映から４０年近くを経て、混迷を深める今という時代に、その骨太の人間愛のドラマは、より一層輝きを放ちながら、観る者に感動を与える。そんなドラマの本質を見事に表現するのが、渡辺岳夫の音楽である。美しい。勇壮だ。しかしどの曲も、このドラマ全体の基調である「滅びの美学」を底辺にたたえつつ、哀愁に充ちて、ひたひたと聴く者の心の襞に入り込んでくる。涙がしきりとほほを濡らした、あの名場面が、新たな感動と共に蘇ってくる。１曲１曲が、心に描く名場面集なのである。全体としては、オープニングテーマで始まりオープニングテーマで終わる曲の配列になっている。だが、テーマのモチーフが巧みに変奏されている為か、曲の全てが有機的に繋がり、全体として起承転結を持ち、一編の交響詩を聞くようだ。音楽それ自体がすでにドラマなのである。耳で味わい、心で聴く『燃えよ剣』。何故もっと早く購入しなかったのか、不思議でならない。


これは、こたえられぬ
先日、時代劇専門チャンネルにて視聴した、新選組映像化作品の最高傑作との呼び声も高い名作『燃えよ剣』。作品を視聴していくにつれこの作品のサントラが欲しくなり、CDを入手し拝聴しました。素材のテープの経年劣化で多少聴きにくい曲もあるものの、そんな事は気にならない名曲ぞろいで一曲毎に『燃えよ剣』の名キャラクターや名シーンが目に浮かびます。今まで聴いてきたサントラアルバムの中でも極めて満足度の高い名盤です。買って良かった!。