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今も新鮮な響き＝筒美サウンド
傑作およびヒット曲を連打していた、コロムビアにおける筒美作品の定番どころと、シブいところがコンパクトにまとめてある１枚。
１曲目が「ブルー・ライト・ヨコハマ」ではなく、シングルＢ面曲「あふれる愛に」、というのが、まずなんともシブい（Ａ面で出すべきでしたね、これは…）。
さらなるシブめなところを挙げると、（「くれないホテル」「フランス人のように」と並び）３大なごみ系人気曲のひとつである「粋なうわさ」、各社競作のうちの１枚ながら、若き堀江ミッチのヴォーカルもバックのオケもひたすら熱い「美しきチャレンジャー」（彼女の全集以外、聴けるCDは限られており、貴重かつ必聴）、マチャアキと組んだソウル歌謡の傑作「運がよければいいことあるさ」、といったところか。
「あなたと私」なんかも、実にシブーいセレクト。やはり氏の作品である「レッツ・ゴー・サザエさん」によく似ているが、どちらも名曲になってしまうところが筒美マジック、とでもいうか……?!
いずれにしても、今なお新鮮な筒美サウンドの一端にふれる、そのきっかけの１枚として、おすすめしておきたい。
なお、原由子がアルバム『東京タムレ』でカバーしている「太陽は泣いている」のアレンジが、オリジナル版のそれ（ドラムス、カッコよすぎ!!!）に敬意を払い、忠実に再現したものであることも、このCDでお判りいただけることと思う。