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これだけじゃない！　驚異のナベプロ・アンソロジー３枚組。
かつて芸能界に一大帝国を築いていた渡辺プロ。これはその系列会社で、自ら原盤（音源）を制作してレコード会社に供給するビジネスの、日本における草分け的存在でもあった渡辺音楽出版が現在、管理している楽曲のうち、60～70年代の分のごく一部（！）によるコンピレーションだ（ジュリーの「TOKIO」は80年元旦発売の曲だが、79年の同名アルバムからのシングル・カット。そして「まちぶせ」は三木聖子版）。所属タレントに限らず、原盤制作や管理のみを担ったケースもあり、特に加山雄三に関してナベプロでは、かなり早い段階からその才能に目をつけ、音楽面における契約を結んでいたとのことで、その辺りの嗅覚の鋭さには唸らされてしまう。
まぁ、何にしても、単純に懐かしいし豪華な顔ぶれに圧倒されるし、まずは気楽に楽しむのがベストな３枚組だといえるだろう。個人的には「傷だらけの天使」のテーマが抜けてるのが気になるけれど、その辺は今後のお楽しみ、といったところか……。