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ウルトラマンの名アレンジ
ウルトラマンの原曲を残しつつ大胆かつ繊細にアレンジがされています。
編曲者は和田薫氏、服部隆之氏で演奏は日本フィルハーモニー交響楽団です。
前者は和を感じさせる音が得意で、鬼太郎や犬夜叉などを作曲されています。
後者は繊細な音楽が持ち味で数多くのドラマやアニメの作曲をされています。
かつてのウルトラマンの音楽に新たなアレンジが加わり素晴らしいハーモニーを奏でています。
ウルトラマンが大好きだった中高年の方にぜひ聴いていただきたい1枚です。

クラシック嫌いでもクラシックが好きになりそうなCD
ウルトラマン関連のCDは数・種類かなりありますが、やはり基本はオーケストラでしょう。更に、サントラとはまた別の形にアレンジされたフル・オーケストレーションならば尚更。
当然これはウルトラマンのファンのためのCDだとは思うんですが、普通に交響曲として楽しめるだけのクオリティがあるし、また、アレンジが「どこかで聴いた事あるぞ？」風味で、それを楽しむのもなかなか面白いです。
ボレロなリズムを刻む「ウルトラマン」、どう聴いてもNHKの大河ドラマな「タロウ」、モルダウな「ダイナ」はじめ、ウルトラマンがアルプスに仁王立ちしてそうだったり、ウルトラマンと白鳥と黒鳥が死闘を繰り広げてそうだったり、軽快な舞踏曲風味だったり、何やら黒澤映画っぽくなってたり、地球に落ちてくる巨大隕石を破壊した宇宙飛行士が地球に戻ってきたシーンっぽかったり、あえてウルトラマンを離れて聴いてみても楽しいです。もちろん、ウルトラマンのファンが、このアレンジで、レオやセブンのどんなシーンをイメージするか、というのも王道な楽しみ方でしょう。

「のだめカンタービレ」などを見て、その破天荒なクラシックの表現や演奏に魅了された人なら、「日本人でこの曲を知らない人はいない」というウルトラシリーズの数々を、様々なスタイルでオーケストレーションしたこのCDはきっと楽しめる筈です。クラシック、というより、オーケストレーションの楽しさを味わって下さい。
小学校や中学校の音楽の授業で、説教臭いクラシックを無理矢理聴かされて感想まで書かされて、そのせいでクラシック嫌いになってしまった様な人にも是非聴いて欲しいCDです。

いい意味で期待を裏切る一品
　このＣＤを安易な企画モノと思っておられる人に一言。自分もそうでした。実際に聴いてみるまでは！
　単なる主題歌のメロディをオーケストラで演奏してるだけでしょ、と思っていたのに、なんとも大胆なアレンジの数々。
　知らずに聞いていれば、極々普通のシンフォニーかと思ってしまいます。
　ベン・ハーのミクロス・ローザ風あり、スメタナのモルダウ風あり、バリー・グレイ風ありと、バラエティに富んだ編曲が為されています。
　平成シリーズなどは、ボーっと聞いていると、マイナー調にアレンジされていて、原曲のメロディがどこに流れているかさえ気付かないぐらい。
　発想の豊かさでは、交響詩ウルトラマン・ウルトラセブンよりも秀逸かも。騙されたと思ってぜひ、御一聴を。