アニメCD専門SHOP

いささか冗長。
　筆者は「ドラゴンクエスト」シリーズを実際にゲームで体験した事はない。そのような者がゲーム音楽にとやかく口を挟むのは憚れるが、敢えて純粋に音楽作品として今回の交響組曲を聴いた感想を述べると、残念ながらいささか冗長の感が否めない。

　第一に、演奏時間の長さ。非常に多彩な情景を音楽として表現されているの点で多いに楽しませているが、その結果として総演奏時間が１時間を超えてしまう事によって、一つの「作品」としての統一感が希薄になり、また音楽を楽しむ側に過分の集中力を強いられるという点で不満が残ってしまう。ここは第一組曲、第二組曲と言った感じに、テーマや情景によって分割して発表した方が楽曲としてのまとまりがよりよくなったのではないか、と想像する。
　第二に、オーケストレーション。これは作曲者の感性の問題にていかんともしがたいことであるが、個人的な感想では「勇者の故郷」「恐怖の洞窟」「エレジー」でオーボエのソロが重複している点や、「王宮のメヌエット」と「謎の城」で同じ弦楽合奏になっているという点などに物足りなさを感じる。やはり「交響組曲」と銘打つからには、楽器の使い方にもう少しバリエーションを加えてほしかったと言うのが率直な感想である。
　第三に、楽想のバランス。例えば「コロシアム」の部分では「街でのひととき」や「カジノ」のメロディーが回想的に挿入されたことによって音楽をより感動的に作り上げる事に成功した（LPO盤では残念ながらカットされているが）のに対し、「勇者の仲間たち」や「恐怖の洞窟」などではゲームで採用されている音楽シーケンスの繰り返しのみで終ってしまう部分もある。前作の「III」では、ゲームで登場されなかったオリジナルの楽想が全編にわたって適度にちりばめられていた為に「楽曲」として十分に楽しめることができたが、本作ではその試みが十分に生かされていなかったような気がする。（筆者が「冗長」と感じてしまう最大の原因である。）そのため終盤の戦闘場面や終曲は唐突に音楽が終ってしまった感が拭いきれず、竜頭蛇尾になってしまっている（と筆者は感じている）点が残念である。

とても良い！！！
迫力満点です！
内容も、ゲームミュージックとNHK交響楽団のものの２枚組みで、言うことなし！
買う価値は十分にあります！

私は、N響版を推奨します!!
日本最高峰の楽団、NHK交響楽団の演奏は、丁寧で安心して聴けますね。本当、素晴らしいです。
ロンドン・フィルも好演してるのですが、中には、イマイチなものも。特に、通常戦闘の曲は、原曲のスピード感が失われてます。(ロンドン・フィルから入った人は、あまり気にならないかもですが。好みの違いもあるし)
ところが、N響の演奏は、スピード感を保ちつつも、長めに演奏されています。(木琴の手捌き好きです)全てに匠を感じました。
私は、長いことN響版を聴いてるので馴染み深いせいもあり、コチラの方が重厚で情緒が感じられます。
他のナンバリングも是非、N響の演奏でのリリースを希望したいですね。