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ごく普通のジャズ
番組20周年ということで発売されたアルバムである。

しかし内容はといえば、テーマ曲のジャズアレンジはいいとして、あとはカクテルバーあたりで流れていそうな、ごく平凡なジャズナンバーである。

それもそのはず、実は『小さな旅』という番組自体が、BGMのうるささを極力まで抑えた、静寂のなかに物音が静かに響くという音作りをしているのだ。思い起こしてみれば、「これだ！」と目立つ曲は既存のアルバムの中にはほとんどない。これだと、相当にBGMを聴き込んでいないと、『小さな旅』のメロディを探し当てるのは困難であろう。

というわけで、このアルバムはジャズファンにはおすすめできるが、『小さな旅』の雰囲気を楽しみたい向きにはおすすめしかねる内容だ。


普通のジャズ
どの時代の大野雄二さんが好きかという事で評価が分かれるアルバムかと思います。最近の一連のルパンジャズのアルバムが好きな人にはよろしいかと思います。しかしフュージョン時代の小気味よい、こ洒落れたサウンドを希望なさる方は少し拍子抜けすると思います。もちろん演奏やアレンジが悪い訳では決してありません。

洗練された都会の夜は・・・
NHKの長寿番組「小さな旅」の２０周年を記念して作られたアルバム。
週末の朝に聴こえてくる、あの渋いテーマ曲が、ジャズアレンジされていて・・・なんてカッコイイんでしょう～！？
これぞ大野サウンド！という本領発揮の素晴らしい一枚だと思います。
テーマ曲以外のナンバーも、東京の夜にあまりにもぴったりとくるものばかりです。
大野さんが東京の夜をとても繊細なまなざしでとらえているのが良くわかります。
東京のまん中の高層ビルの最上階のバーで、こんな演奏を聴かされたら・・・東京の夜はまだまだ長くて、静かにゆっくりと更けてゆくのです。それぞれの想いを漂わせたまま。