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FURUSATO?故郷
「Image」や「Feel」のように店頭で大々的に宣伝されることは決してない。「ヒーリングミュージック」の棚で２年も３年も放置され続けるようなこのアルバム、何の気なしに購入しましたが、とてもいい買い物をしたと小躍りしたい気持ちでいっぱいです。

先に挙げた２つのアルバムと違って静かで透明感のある楽曲で構成されており、聴いていると疲れがじわじわと取れていきます。気持ちを盛り上げたいときよりも、ぐっすり眠りたいときに聴くといいかもしれません。名を連ねるアーティストたちも地味ながらいい仕事をする人たちばかりで、恥ずかしながらダカーポという人たちをこのアルバムではじめて知り、そしてファンになりました。

曲も装丁も地味ですが、他では聴けない名曲が満載です。寺島進ばりのいぶし銀アルバム。強くオススメします。

オーソドックスな企画ながら完成度の高いコンピレーション
コロムビアによるヒーリング・コンピレーション。「ふるさと」つまり、日本の原風景をイメージしたアルバムになっています。選曲はわりとオーソドックスなのですが、美しい旋律に、完成度の高いアルバムになっています。
オリジナル曲は少なく、映画やテレビのテーマ曲のカバー曲が主になっているので、一瞬、三流作品か、と思ってしまいますが、それぞれの曲を演奏するのは、藤原真理さんや、高嶋ちさ子さん、幸田聡子さん、といった、日本を代表するアーティストばかり。深く重厚な演奏は、コンセプトどおり「故郷」から感じる「温かさ」「悲しさ」そして「せつなさ」をわたしたちに感じさせてくれます。
ここ数年の音楽業界の状況を考えると、どうしても地味なイメージを感じてしまうコロムビアではありますが、層の厚さはピカイチ。このアルバムも、その層の深さがあってこそのものであるといえるでしょう。
値段も、とてもリーズナブル。既存のヒーリング・コンピレーションに飽き足りない方々には、ぜひ聴いていただきたい作品です。

日本人の原風景を心の奥底にずっと思い描いていました
「ふるさと」という言葉は、「温かさ」や「懐かしさ」の響きを持っています。そしてどこか淋しく、物悲しいですね。ヒーリング・アルバム「FURUSATO～故郷～」を聴いていて、日本人の原風景を心の奥底にずっと思い描いていました。
　
皆さんの「FURUSATO」の情景はどのようなものなのでしょうか。自然が一杯の野や山、川や海、移りゆく四季の変化、素晴らしい日本の姿でしょうか。
日常の生活に追われ、疲れきった現代人にとって、現実にはない理想の「FURUSATO」を一時感じさせてくれるような「ヒーリング・アルバム」です。
ＮＨＫの「日本 映像の２０世紀」は素晴らしい番組でした。日本中に残っている昔のフィルムを探し出してきて、当時の人々の生活を活き活きと蘇らせてくれた作品でした。また、そのバックに流れる千住明の一連の音楽も大変印象深かったですね。
二胡のジャー・パンファンの「花」、「島唄」を聴いていると悠久のアジアの広がりと哀愁が寄せてきます。
宮崎駿監督作品の「となりのトトロ」、「もののけ姫」のカバーもアレンジがステキで映画のあの情景が再び浮かんでくるようです。
「心の豊かさ」ってなんでしょうか。感受性を高めて、心のひだに染みこむような「FURUSATO　～故郷～」を是非、お聴き下さい。