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30分の珠玉の名曲集
もはや円熟期に入ったと言っていい時期のショートアルバム。
短いけれど、手軽に癒される。
元気バリバリノリノリも良いけれど、この人の声はこんな風な優しく切ないところも良いですねえ。

あなただけの30分間を酔いしれて
＊）　何故だろう。
　　たった一枚のCDで。
　　　何故だろう。
　　この胸の高鳴り、沈みゆく体。

嗚呼、そうか。私は眠れずに音楽を聴いていたんだ。
本当はわかっていたはず。酔わされたのは私の心。

音楽と気がつくまでに30分。永く遠い30分。終わらない30分。
どこまででもついていけるよ。あたなの側から離れられない。

音楽を伝えるのに、すばらしい作曲をする人がいる。
時に人を幸せにし、感動を与え、私は込み上げる気持ちに震えた。
彼女の創るものは人々に音楽の在り方、可能性を深く教え続けた。

このアルバムには彼女はいない。
でも何故だろう、私には彼女の奏でる気持ちが意識に流れ込んでくる。

嗚呼、そうか。

彼女は伝え終えていたのだ。一人の女性に。
彼女は受け継いだのだ。その歌声に彼女の気持ちを奏でて。

もう彼女の心に不安はあるまい。心に二人分の命を宿し、強く在り続ける。

未だに不安を抱き、彼女の音楽と比べ、悲嘆する気持ちはわかる。
だが、少し考えて欲しい。彼女は深く暗い道を走り続けている。
その先にすばらしい光が待っている未来を信じて。


あとは私たちが信じよう、彼女の走る道に光を灯そう。


彼女はもう一人じゃない。色んな人の想いをのせて歌いつづける。


＊）リピート


普通に良作だと思います。
私個人、菅野さんも大好きですが、未だに菅野さんとの比較で批判されているのを見ると首を傾げたくります。
そう思わせてくれた決定打が、この一枚でした。
前回よりも指針というかコンセプトがしっかりしていて、真綾さんらしさが出ていると思います。
特に嵌ったのが、「僕たちが恋をする理由」。
私的に真綾さんの声にとてもよくあった楽曲だと思います。
聴いていて、切なくなるような。メロディだけでなく歌詞もすごく素敵です。
あと、このアルバムを買おうと思わせてくれたのがプラネタリウムで都会の夜空を眺めながら聴いた「ユニバース」。

他にも初期の頃を思わせる爽やかなナンバー「セツナ」など、真綾さんが好きな人なら一度是非聴いてみてほしいです。

菅野さん時代(特にヘミソフィアとか辺りの頃等)みたいな物を求めている人で、微妙と感じることがあるとすれば、勿論好みもあると思いますが、曲の方向性とかコンセプトの違いとかが自身のものと食い違っているのが一番強いのでは。と感じました。

常にクオリティの高いものを打ち出してきたので、ハードル高くなってしまうと思いますが、彼女自身の実力を含め、少なくともぼろくそ言われるような内容ではないと思います。